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日常と非日常の生活。

日常の事象、非日常の現象を書いていきます

晩夏、君に似た陽炎

背伸びした影が渦巻く 陽炎は幻のようで

暮れだした夏はまだ暑い 懸命に生に縋る日々

 

空を見上げ涙流してまた今日も駄目だと囁いて

気化した涙が降らす雨は、既に幾千年前の物で

それで暗澹と揺らぐ僕らもう疲れ果ててしまったと嘯いて

何も見えない、何も知らない

それまで生きた自分を恥じる

 

水を被って喉潤して 出た言葉を憶えてるのかい?

 

世界を象る入道雲は自分の住処も知らない侭で

ここにいるんだ

 

 

太陽が嗤う正午過ぎに 冷えた部屋で寝転ぶ日々

足元には消えかけた生命 そんなもんは気にしていらんないや

 

海を眺め哀愁を侘びて知らぬ間に時は過ぎ去って

涸らした眼を潤すのは、もう幾万年前の雨で

それで感嘆している僕はきっと今迄通りに嘘を吐いて

君は見えない、愛は知らない

朱炎の陽射しは突き刺さる。

 

誰かが生きてた人生で そこに在るのは唯の愛着で

僕を知らない愛はもう消えてしまったんだ

 

 

たわいもない世界の色や染まりきった僕との愛情も

それら全て三十二度の幻だったって言うのかい?

ありったけ生きた八月も君と共に終わってしまうだろう

だから愛想笑いをしてあげよう

こんな真夏の日だからなどうせ

 

僕は陽炎で見えないだろう、きっと

 

 

 

『夏に浮かんだ小さな灯り、それは蜃気楼が見せた欺瞞かそれとも居る筈の無い記憶か。

辟易とする暑さに蝕まれた身体は、いつしか乖離していき、朦朧とした意識の中で
吝嗇な自分の行いを端から悔いる』

 

 

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